-Truss Reinforced Dana30 Axle-

#3

まずは工具作りから・・・

Dana ホーシングを分解整備するのに必要なスプレッダーと、ヨークの回り留めを作りました。

 
Danaデフハウジングとデフケースはタイトに組み付けられているので、デフハウジングをほんの少しだけ(0.5mmほど)広げるための工具スプレッダーと、ピニオンナットを締め付けるときのヨークの回り留め工具をまず作りました。
このスプレッダーは市販もされていますが、結構な値段(3万以上)ですのでとても買えません・・・。
スプレッダーは板厚12mmで幅50mmのフラットバー(FB)で、上下に適当なパイプを溶接しました。ヨークの回り留めは9mm厚の65mm幅で作りました。
スプレッダーの上下のねじは、デフハウジングを広げるには十分と思われるM20の寸切りボルトを使用しました。
 

内容が少し飛びますが、画像はピニオンデプス(突き出し量)を調整し、組み込みが完了した状態です。

 
スプレッダーでデフハウジングを広げるのは0.5mmまで、また、その時間は15分までと指定されているそうです。どちらもそれ以上になると、デフハウジングの歪みが元に戻らなくなるそうなので注意が必要です。また、この画像の時点ではスプレッダーのナットへは力を掛けていません。
 

ARBエアーロッカーにリングギアを組み付け、指定トルクで締め付けます。

 
リングギアを締め付けるボルトは、オーバーホールキットに同梱されていた新品のボルトを使用し、同じく同梱されていたネジロック剤をボルトへ塗布してから締め付けます。
ARBに組み込まれているのがリバースカットのリングギアで、右にあるのがローピニオン用のリングギアです。減速比はどちらも4.1なのですが、ギアの歯のカットが違うので残念ながら流用できません。
  

リングギアを指定トルクで締め付けたら、スプレッダーのナットを回してほんの少しだけデフハウジングを広げ、ARBデフケースを組み込みます。組み込みが済めば、スプレッダーに掛かっているテンションを緩めます。
 

ベアリングのキャップを指定トルクで締め付けてバックラッシュを測定します。ベアリングの両端に入っているシムを抜き足しし、希望する(もしくは指定された)バックラッシュに設定します。

 
ダイヤルゲージの棒が、リングギアの歯へ極力直角に当たるようにセットして計測します。
 

バックラッシュの設定が済めば、デフカバーを閉め、アクスルシャフトを差し込んで固定すれば、作業の大半は済んだことになります。

 
アウターシールの関係でアクスルシャフトが組み込まれていませんが、ほぼ完了です。
後方では、リヤ用のDana44の作業を並行して進めていました。
 
ARB製のデフカバー(真っ赤のものを真っ黒へ塗りました!)
 

格好云々よりも、デフハウジングの口が広がりにくそうなものを検討して、これに決めました。純正デフカバーの3倍くらいの重さがあり、リブ構造も相まってかなりの強度がありそうです。

トラス補強とこのデフカバーでデフハウジングの歪みが悪影響の出ない程度までに抑えられれば大成功!なのですが!

 

 

 

#4へつづく・・・