-High-Clearance Crossmember/Skid-

 

 

純正比で約2インチ弱上がったクロスメンバー兼スキッドプレート  080306撮影

 
現在の駆動系の仕様(FR:Dana30/RR:Dana44 共にARB付)で35インチのタイヤを履くのは強度的にちょっと不安・・・でも、腹下のクリアランスはもっと確保したい・・・ということで、ハイクリアランス クロスメンバー兼スキッドの製作です。
 
市販品では、テラフレックス社のベリーアップパンやルビコンエクスプレス社のロングアームのブラケットも兼ねたクロスメンバーがメジャーですが、本国では大小様々なビルダー各社から販売されています。
相場としては$400〜500辺りでしょうか。ルビコン製はロングアームのブラケットも兼ねているからか、$600弱します。 
 
ロッカーガードの時もそうでしたが、物が小さくないので送料を考えると結構な金額になります。
 
それじゃあ・・・ということで?またまた作ることにしました。
 
市販品にせよ自作品にせよ、こういったハイクリアランスなクロスメンバー兼スキッドへ交換するには必須項目が幾つかあります。
1つめは、1インチ以上のボディリフトをしていること。
2つめは、SYE+CVのリヤドライブシャフト(ペラ)であること。
3つめは、全長調整式のリヤアッパーアームであること。
4つめは、エンジンを1インチは持ち上げておくこと。の4点が必須項目です。
4つめのエンジンのアップは必須ではないかも知れませんが、やっておいたほうがデフピニオンの角度などを考えると賢明だと思います。
 
計算では、2インチのボディリフト+2インチのエンジンリフトをやっている車輌であれば、このクロスメンバー兼スキッドの位置をもっと持ち上げて設定出来そうですが、リヤアクスルがハイピニオンでないことを考えると、いくらSYE+CVペラでも厳しそうです。
 
今回製作したクロスメンバー/スキッドの構造は・・・

こういった感じなのですが、実際に画像を見ないと分かりづらいかもしれません・・・。
青色のLアングルは6t*50*50を使用しました。
左右のフレームを繋ぐ梁の役割をする緑色の曲げ板は本当は4.5tで作りたかったのですが、実際には3.2tでの製作となりました。梁の強度不足が少し心配だったのでL5t*30*30で補強しました。
赤色のスキッド板は、4.5tの一枚板です。
 
まずは、フレームへ取り付けるLアングルを製作しました(仮にクロスメンバーブラケットとします)。TJの純正クロスメンバー/スキッドは、マフラーのサイレンサーを逃がすために形状が対象ではないので、アングルの長さは左右で異なるようにしました。
それに合わせて、ミッションマウントを兼ねてフレームの左右を繋いでる梁(これをクロスメンバーとします)の部分を製作。
 

 

 

実際にクロスメンバーを組み付けた画像です。

スキッド板を取り外し式とし、クロスメンバー単品でミッションを保持出来る構造にしました。

 
スキッド板を取り外し式とすることで、ミッションやトランスファーのオイル交換が容易になるし、変形したスキッド板のみを交換出来る・・・かも知れません。
 

用意したスキッド板です。板厚は4.5t。台形で発注し、マフラーの逃げ部はプラズマでカットしてもらいました。

 

殆どの社外製スキッドには、ミッションマウントのナット用穴が空いているのですが、その穴に泥が詰まるのがイヤなので穴無しです。これはクロスメンバーとスキッドを分離式にしたので実現出来ました。
スキッド板のクロスメンバーへの取り付けは、25本の皿ボルトです。当然スキッド板には皿加工されているので出っ張りは何もありません。
 

クロスメンバーへスキッド板を組み付けた状態で、スキッドの前後端へ丸棒を溶接しました。

 

全ての製作工程が終了したら塗装です・・・といってもいつもの?缶スプレーですが・・・。

外側はともかく内側は泥を抱え込んだりするし錆び易いので、下地もキチンと塗ってからシャーシブラックで塗装しました。
 

クロスメンバーにネジを切ったので、スキッド板はボルトのみで固定可能ですが、ボルトが錆びて緩みにくくなるのを防ぐためと緩み止めも兼ねて袋状ナットで更に留めました。
 

そしてめでたく ハイクリアランスクロスメンバー/スキッドの完成です〜!

 
市販のクロスメンバー/スキッドでは、フロント側のプロペラシャフトの逃げがある場合が多いのですが、今回製作したものでは要りませんでした。
ショートアーム仕様ということと、フロントアクスルがハイピニオンのリバースカットギアというのもあると思います。
 
このクロスメンバー兼スキッドを装着して一般道を走ってみた印象は、シャーシのカッチリ感が出たということです。
市販のスキッドでもこれは体感出来るようですから、同様に体感出来るということは、自作品としてまずまずの出来なのかもしれません。
 
今までは・・・ゆらっゆらっと通り過ぎていた(ということに今回気付いたんですが)のが、どんっ、どすっ、という感じです。
路面の轍や段差で積極的に足を動かすようなシャーシになったけど、オフロード寄りの足まわりがついて行けてない、と言うか・・・。
良く言えば・・・曖昧だった感触がダイレクトっぽくなった感じ?
悪く言えば・・・オフロード寄りな足回りのアラが舗装路で出ちゃってる感じ? なのかなぁ。
 
スポーツカーみたいな、高い速度でも路面の追従性が高い足回りだと良いのかもしれませんが、ソフトライドなオフロード寄りの足回りでは、段差や轍の所でサッと伸びたりスッと縮んだりするのが苦手なので多少乗り心地が変わったのは仕方ないですね。

つづく・・・

仕様の変更があった場合には追加更新します